世界で最も美しい映画館【the Pathé Tuschinski】

2021年10月、アムステルダムのトゥシンスキーシアター(the Pathé Tuschinski )はオランダで最も権威のある映画館として、100年を迎えました。
100周年を記念し、古典的な映画の上映を含む1か月間の特別なプログラムが実施されました。

トゥシンスキーシアターは、その長い歴史にもかかわらず、完全に21世紀の最新鋭の映画館です。象徴的なメインシアターとセカンドシアターにAlcons Audioのプロリボンシステムが設置されています。

トゥシンスキーシアターは「レッドカーペット」のプレミアに定期的に使用されており、1980年代に隣の映画館を購入したことでさらに3つのホールが追加されました。
観客は豪華な座席と専用ボックスを備えた「ラブシート」で食べ物や飲み物を楽しみながら、復元されたアールデコ調の豪華なインテリアに囲まれて映画を見ることができます。

採用システム

オランダの映画館の中で最先端を維持するのに役立ったのは、2つのAlcons Audioプロリボンシステムです。
最初はベルギーのリエージュに本拠を置くシネマソリューション会社であるCinema Nextの推薦により、2013年に740人収容のメインシアターに設置されました。
設置するにあたって奥行きがわずか300mmのメインシステムとサブウーファーが必要でしたが、メインシステムで45Hz～20kHzを、サブウーファーで20Hzまでの帯域をカバーした最高品質のサウンドを提供できました。
ホールの高さ、2つのバルコニー席、複雑な反射音、そして物理的な変更ができないことを意味する建物の歴史的状況によって、さらに多くの問題が提示されました。

これらの課題に対処するために、3台のCRA72cstがスクリーンの後ろに設置されました。
CRA72はAlcons Audioのプロリボンシネマラインアレイシステム、“Cinemarray™”の専用バージョンです。

CRA72は1kHz以上の帯域を受け持つ高域用に9つのRBN401 4インチプロリボントランスデューサーを、中域用に9本の6.5インチミッドレンジ、そして低域用に6本の12インチウーファーを備えています。
すべてのコンポーネントは音響的に間隔を空けて配置され、水平面と垂直面にスパイクやローブがなく非常にコヒーレントな波面を形成します。
これは音響的に最適化の可能性が限られている「歴史的に重要な」建物では、非常に不可欠な要素です。
Cinemarray™システムの上部のHFセクションは、3階席が使用されていないときに不要な天井の反射を防ぐため、オフにすることができます。
このシステムは3台のSentinel3スピーカーコントローラブルパワーアンプによって駆動及び制御されています。

このメインシアターは投影室が3階席のバルコニーの上にあり、垂直投影角度が非常に急になるためにスクリーンをわずかに上向きに傾けます。

ただしこれにより、スクリーンの背後のスペースが非常に制限されました。
わずか285mmの奥行しかないCRA72は国際的に認められたプレミアムシアターとして要求されるように、妥協することなく45Hzまでのフルレンジ帯域を提供します。

このシステムは奥行き僅か275mmの6台のCB181slサブウーファーによって補完されています。
そしてサラウンドスピーカーには、26台のCRS8が設置されました。

CRS8サラウンドスピーカーはCRA72と全く同じRBN401プロリボンドライバーを備えており、メインシステムとサラウンドシステム間の完全な音声一致により、最適なイメージングを保証します。
この完全なシステムは、6台のSentinel3と1台のSentinel10スピーカーコントローラブルパワーアンプによって駆動及び制御されています。

メインシアターのシステムが非常に成功したため、2019年9月にセカンドシアターを更新、1920年代の栄光の時代を彷彿させるかのうように復元されました。

そのセカンドシアターには、12台のCRMSC-SRHVコンパクトサラウンドスピーカーが設置されました。

ここではアートと音響技術が音響キャンバスに描かれた、Liesbeth Stinissenの見事なデザインによってまとめられました。
またAlcons AudioのArchitect Color Option(ACO)プログラムで、スピーカーをRAL 2004(ピュアオレンジ)色に塗装し、素晴らしい内装の中に目立たないように設置することができました。

コメント

Cinema Next　ゼネラルマネージャー　マテュー・ジョーンズ氏

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